事業承継の時期

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事業承継の時期

現在、後継者に事業を承継するときの現経営者の年齢は平均67歳となっており、年々高齢化する傾向にあります。後継者が安心して継ぐことができるように、 債務を少しでも減少させてから承継をしようとしたり、事業基盤を安定させて業績を改善してから承継しようとして、結果的に事業承継の時期が遅くなっています。

しかし、昨今の厳しい経営環境の下では、債務の減少や業績改善は容易ではなく、むしろ事業の変革や改革へ着手が遅れて、事業承継の時期を遅らせることにより状況がさらに悪化する傾向にあります。 これに加えて、現経営者の年齢が上昇していることは、それだけ突然の病気などで経営が出来なくなるリスクや死亡に伴うリスクが上昇することになるため、ある程度の年齢になったら 事業承継の準備について検討を開始したほうが良いと言えます。

事業承継の準備を開始する時期の目安

事業承継の準備開始を検討するある程度の年齢というのは、もちろん取り巻く環境が異なるため、画一的にいつということは言えませんが、 事業承継の準備を開始する時期の目安として、2つの方法があります。

(1) 現経営者の年齢をもとに判断する方法
役職を譲りたいと考えている現経営者の年齢から判断すると、役職を譲りたいと考えている年齢の約5~10年前、たとえば、65歳で譲りたいと考えているのであれば 55歳~60歳前後が事業承継の準備を検討しはじめるのが良いと言えます。

(2) 後継者の年齢をもとに判断する方法
後継者候補と目している関係者が子息である場合には、後継者候補と目している関係者の現在の年齢から判断し、後継者候補には、従業員や取引先の信頼を得るにはある 程度の年齢の積み重ねが必要であり、一般に20代・30代前半での承継は不適当であると言われていることから、たとえば後継者候補の子息が35歳で承継するとして この子息が25歳前後になったら事業承継の準備を検討しはじめるのが良いといえます。